悲しい思い出23
それから数日が経ったある日、私が母の病室に行く途中で、母の病室から出ていくところのキラー先生と出くわした。
キラー先生は私をちらっと見ると、無言でナースセンターへと向かわれていった。
私が病室を入ると、母は沈んだ表情をしていた。
ここ2、3日の間に、母とキラー先生との会話がスムーズにいっていなかったようだった。
母は私に、ここ数日間のキラー先生としゃべった話題を私にいった。
「どうしよう・・・。」困りはてた母の顔を見た私も困惑をしてしまっていた。
この日の泊は弟の番であったが、私は弟に連絡して病室に泊まることにした。
私の複雑な思いが解けぬまま、夜が更けていった。
翌朝は早めに私は起床した。
毎日正確な時間に採血のためにやってくる、キラー先生を迎えるためだった。
キラー先生は家族がいると、その家族が退室するまで待ってからでないと入ってこないという習慣があった。
私は早めに身支度をした後、再び簡易ベッドにもぐりこんだ。
病室のベッドよりも低い簡易ベッドは、ちょうど母のベッドで隠れる状態だったからだ。
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