母を訪ねて
「奥さん!」そう言いながら、近所の女性が入ってこられました。
私の姿を見ると、その女性は「あら!久しぶりね。お母さんは?」と言われました。
どうやら、母を訪ねてこられたようです。
近所と言っても、少し離れています。
ご存知でないようなので・・・、私が母が亡くなったことをその女性に告げました。
「まあ!そうなの・・・、どうしよう困ったは・・・。」と女性が言われるので、事情を私が尋ねると、
「実は、ワンタッチの半襟がないかと思ったの。明日、着物を着るから・・・。」
けれど、この近所の女性は和裁が上手だったはずでした。
私が不思議に思っていると、それを察してか、事情をおっしゃいました。
「近頃、目が悪くなったせいか針に糸が通らなくて・・・。」
それなら、長襦袢に半襟をかければいいことでした。
『私でよければ、代わってしましょうか?』と私が申し出ました。
プロ並みのその女性ほどの腕は私にありません。
それでもよければというと、その女性に告げると喜んでくださいました。
『2、3時間、時間をくださいね。』と言って預かりましたが・・・。
2時間後にご連絡を頂きました。
おそらく、この女性なら30分ほどで出来上がるはずなので、待っていらしたのだと思います。
私としては、母のものなら適当ですみますが、他人様のものとなればお金に拘らず気を使います。
出来上がりに2時間半かかってしまいました。
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