影を追いかけて!
昨年のある日、友人からメールがきて君が死んでしまったことを知りました。
ここ3、4年前から、しかもたった2回だったけれど、いつも突然に昼過ぎに私に電話してきた君。
「君、なんで私のところにかけてくるの?」との私の問いに、
『だってこの時間に電話をとってくれるのは、あなたしかいないじゃない!』と応える君。
『お願い!A君に伝えて・・・、しばらくは連絡ができないと・・・。
僕は今、入院していて携帯電話とかいろんなものが手元にないんだ。この公衆電話だってやっと探したんだよ。
だから、お願いだよ。A君に伝えといてね。』
本当なら君に尋ねたかったことがあるんだ。
なぜ君は病院に入院しているの?
何の病気でそうなったの?
そんな基本的なことを私は君に尋ねもしなかった。
君と私の居住区は遠い。
しかも、君の住所は私は知らない。
友人達がいう君の住所ならば、お見舞いに行くにもかなりの時間となる。
A君をはじめ他の友人達のほうが、君の住む街に近い。
いや、それよりも君の病気を聞くのがなんだか怖いような気がした。
通信機器を病院が取り上げるような病気って、何?
想像しても答えが見つからなかった。
それから2、3か月後に君は退院したと聞いた。
それで、久しぶりにA君と飲みにいったとも他の友人から聞いた。
なんかわからないけれど、体調が良くなって退院したならいいと私は思った。
それから、しばらくするとまた君は私に公衆電話から連絡してきたよね。
「ええっ!また入院したの⁈」と驚く私に前回と同じメッセージをA君にといってきた・・・。
2019年1月か2月だったと思うけれど、君はいつもどおり元気な姿で友人達と話していた。
私は、あえて君に話しかけることはしなかったんだ。
だって、元気ならいつでも話せるから・・・。
半年ぐらい経ったある日、友人からのメールで君が逝ったことを報せがあった。
それからA君からのメールで、君の最期の様子を知りました。
そんな時、私のラインに君の顔が現れたんだ。
そのあとで、A君から有志で君のお別れかいをしようと連絡がはいったのは、きっと君も知っていると思う。
お別れ会では、君のお母様がゲストだとA君から聞いていたが、当日は君の妹さんも参加されていたよね。
お互いが初対面。
君のお母様は、気丈にも最後まで明るく私たちの前でふるまわれていたよ。
そして、君の妹さんと共に「友達のいない子だと思っていたのに・・・、こんなにたくさんに集まってくださってね・・・。」
そういって喜ばれていたよ。
君の妹さんが私に話しかけてくださった時には、私はバッテリー切れになりかかっていたけれど、君のラインの写真を見せたら、今にも泣きそうな顔で、愛おしそうに君の顔をながめていらしたんだ。
別れ際に挨拶された後、君のお母様を支えるように妹さんが一緒に歩かれていたんだよ。
君、親不孝者だよ。
本当なら、君のお母様を支えるのは遠方に嫁いでいる妹さんではなく、君の役目だったはずじゃないか・・・。
明るくふるまわれているお2人に、また君を想う寂しさがこちらまで感じてしまう・・・。
2019年、君が消えてしまった。
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