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遅い始動2019

昨年の年末、体調不良となり、せっかく用意したおせち料理も、お正月のお雑煮も手をつけることなく、2019年は病床から始まりました。


重篤な病名を言われ、落ち込んでおりました私ですが、家族や友人の励ましでなんとか精神的に救われたお正月でした。


4日、検査をするため再びタクシーで病院を訪れましたが、私の前の車に正門にいた守衛さんたちが黙礼されていたのです。
そう、前の車は寝台車でした。


おそらく、死後検体として希望された崇高な志の方だったのだと思います。


それから数十分後、診察と検査をするために待合所にいました。
検体の一部があるだろうというボックスを病院の職員の方が持ち歩いて行かれるのを見ました。


診察の待合所、検査の場所、まるで私がいるところ全てに落ち合うかのように、検体ボックスを持った職員さんが現れました。


診察、検査を終えた私に待っていた結果は、重篤な病名の症状ではなく、実は安静にすれば完治する病であることが判明しました。
この結果をもらうまで、入院の準備をしていた私にとって、地獄から這い上がる思いで医師の診断結果を聞きました。


お正月早々、なんと縁起の悪い話だと思われるかも知れませんが、死を覚悟するのに3日間かかった私をお笑いくださいませ。


そして、普通に俗世に帰れる嬉しさは口では言い表せません。
母が倒れたときも、去るときも、いつも弱音をはいていた私を母が叱咤したのだと思います。


お正月にドクロを持って町中を歩いた一休さん、また新たな一歩を歩むために私にくれた母からの試練という名のプレゼントだと今は思っています。


今日から、普通に始動します。