許されない決断
結婚相談所は、結婚がしたい人のためのものです。
この当たり前の事を何故いうかと言えば、時にはそれが違う解釈をされる方がいらっしゃるからです。
今回の入会希望者は、真面目、実直の50代の女性です。
そして結論から言えば、面談の結果、彼女には入会ができないと伝えました。
かなり落胆されていました。
私としても、彼女は独身なのだから、お世話したいのは山々でしたが・・・。
A子さん、元専業主婦。
ご主人とは銀婚式を迎えた時には、お孫さんが2名。
典型的などこにでもある家庭を築いてこられました。
2人目のお孫さんが生まれてから半年後、ご主人が癌を発症されたそうです。
そして、ご本人の努力も、ご家族の介護のかいもなく66歳で他界されたそうです。
現在の彼女は、ご主人の逝去でバツイチとなられました。
それから時が過ぎ、お子様方から「そろそろいいんじゃない?」と励まされ、来所されました。
さて、ここからが問題でした。
実は面談をしていくなかで、彼女は結婚相手が欲しいのではなく、いわゆる「お茶のみ友達」が欲しいということがわかりました。
つまり、気軽に誘い合える友達が欲しいが、結婚は望まないというのです。
こんな場合、結婚という人生のやり直しをおすすめしたののですが・・・、彼女の境遇を考えて、今回は「入会お断り」とさせて頂きました。
仲人として、力になってあげたい、また会員さんは1名でも多い方がよいのです。
でも、彼女からすれば満額の年金をもらうはずのご主人からの最期のプレゼントが「遺族年金」なのです。
子供さんが巣立って、これからの人生は一人となるのですが、主な生活費の殆どが遺族年金に支えられることになります。
彼女の場合、結婚をそう簡単な決断でできるものではないのです。
つまり、遺族年金を持ちながらの結婚願望には覚悟がいるといいうことです。
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